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採用戦略

地方中小企業が『移住』人材を獲得するための情報発信

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、地方への移住ニーズが高まっています。これまでも、政府や地方自治体による移住プロモ―ションや補助金による支援など、移住を受け入れる側の取り組みは注目を受けてきました。この度のコロナショックによりリモートワークが劇的に浸透し、オフィス勤務や都心部への拠点集中が見直される中で、移住する側のニーズが確実に可視化されつつあるように感じます。

実際に、内閣府が三大都市圏の居住者に対して行った意識調査では、「今回の感染症の影響下において、地方移住への関心に変化はありましたか」という質問に対し、20代および30代において「関心が高くなった」と答えた人の割合が20%を超え、とりわけ東京23区内・20代においては3分の1を超える値となっています。
このように地方移住への関心が高まる中、地方中小企業としては都市圏からなんとか優秀な人材を引っ張ってきたいというのが本音ではないでしょうか。本記事では、移住ニーズが高まる中、地方中小企業が移住人材を獲得するために発信すべき三つの情報についてご紹介致します。

『移住』人材獲得のための三つの情報発信

①移住転職の全体フローを発信する
内閣官房が東京在住者を対象に実施した移住に関するアンケートでは、「移住を検討する上で困っていること」という質問に対し、「何から考えて良いか分からないこと」と回答した方の割合が4分の1以上を占めました。移住に関心が有っても、自治体への申請や転職、引っ越しといった移住にあたって必要な様々なハードルを前に、何から着手すればよいのかわからないという方が多い様です。移住転職においてクリアすべきハードルの全体像を把握し、何から着手するかを示した全体フローの発信が必要です。

 

②活用できる制度や補助金に関する情報の発信
移住への支援制度や補助金は都道府県や自治体単位で運営されているものが多く、その情報は移住希望者が自分自身で調べなければアプローチすることが難しい場合が多く有ります。せっかく移住に対してポジティブに働く情報も、移住希望者に届かなければ意味がないことから、採用情報と併せ、自社採用ページや求人情報上でしっかりと訴えていくことが必要になります。

 

③生活や地域に関する情報の発信
都市圏からの移住希望者を対象とする場合、移住希望者が不安を感じるのは、仕事内容だけではなく見知らぬ地方での生活ではないでしょうか。会社が所在する地域がどういった地域なのか、どのような生活が予想されるのか、学校や病院、通勤形態や住環境といった具体的な情報を発信することで、生活のイメージを持ってもらうことが移住人材獲得においては極めて重要です。

まとめ

移住人材の獲得においては、単に仕事や会社情報を発信するだけでなく、移住手続きや移住後の生活もセットで訴求していく必要が有るという点が、一般的な求人情報とは大きく異なります。会社と地域、仕事と生活というそれぞれ二つの方向から情報発信を行い、いかに移住希望者の不安を払しょくできるかが重要です。

 

株式会社グローカルでは、地方の中小企業や、地方への参入を検討している中小企業の採用力強化支援を行っています。詳しくはこちらのページをご覧ください。

矢野口聡
この記事を書いた人
矢野口 聡

長野県出身。東京大学大学院にて工学修士取得後、国内大手メーカーに技術職として入社。 ディスプレイ材料の研究開発に従事し、新製品の立ち上げから製品化に至る一連の製品ライフサイクルに携わる。 地域のモノづくり企業における持続的な発展や、経営課題の解決に取り組みたいという思いから、グローカルへ参画。社内の新規事業立ち上げを中心に、事業戦略から人事組織事業、WEB集客・販促事業におけるコンサルタントを兼務。