columnコラム

TOP > コラム > 先行きの不透明な時代におけるMVVの重要性(前編)

経営戦略

先行きの不透明な時代におけるMVVの重要性(前編)

新型コロナウイルスがもたらしたビジネスへの影響は、企業の規模や業界を問わず、先行きの予測が極めて困難な時代となっています。これまでの延長線上にない未来において、慣例や過去の成功事例を頼りにするだけでは、会社のかじ取りは難しくなってきていると感じている経営者の方が増えてきているのではないでしょうか。
こうした不安定な状況下で、企業の持つ価値観や哲学、信条といった経営の根本となるスタンスの重要性が改めて見つめ直されています。とりわけ、ミッション、ビジョン、バリューの頭文字を取ったMVVは、「何のために」「何を目指し」「どのようなスタンスで」組織としてビジネスを行っていくのかを明確にするものであり、意思決定の困難さが増す状況の中では、組織メンバーの一人一人に明確な判断基準を与えるうえで極めて有効です。
当社においては、お客様の事業戦略を立てる際だけでなく、WEBサイトを企画・制作する際においてもMVVの言語化から着手させて頂くことが多く、経営戦略と一貫性のある施策の実施に注力しています。前編となる本記事では、MVVとは何なのか、その内容について詳しくご紹介致します。

そもそもMVVとは?

ミッション、ビジョン、バリューの頭文字を取ったMVVですが、聞いたことは有るけれども、それぞれが何を意味するのか良く分からないという方は多いのではないでしょうか。

・ミッション:なぜやるのか。
⇒どのような「世界・社会」を実現するためにやるのか。企業理念や経営理念に近しく、事業を実施・継続する理由に相当するものです。自社や事業の使命と捉えるとわかりやすいかもしれません。

・ビジョン:どこを目指すのか。(目指す「自分自身」の姿)
⇒自社や事業がどのような姿を目指すのか。経営目標や経営ビジョンに近しく、目指すべき将来像となるものです。ミッションが「世界・社会」の姿を描くのに対し、ビジョンは「自社」の姿を描くものになります。

・バリュー:価値基準(どのようなスタンスで目指すのか)
⇒どのような価値基準・スタンスでミッションやビジョンを追い求めるのか。組織の各メンバーが拠り所とすべき価値観となるものです。

まとめ

MVVの策定は経営や組織のメンバーにおける判断の一貫性を強化するだけでなく、社員のモチベーション強化や採用、商品企画においても重要な役割を果たすと言えます。次回後編では、MVVの明確化によるメリットと、その策定のポイントについてご紹介致します。

 

株式会社グローカルでは、地方の中小企業や、地方への参入を検討している中小企業の経営戦略策定支援を行っています。詳しくはこちらのページをご覧ください。

矢野口聡
この記事を書いた人
矢野口 聡

長野県出身。東京大学大学院にて工学修士取得後、国内大手メーカーに技術職として入社。 ディスプレイ材料の研究開発に従事し、新製品の立ち上げから製品化に至る一連の製品ライフサイクルに携わる。 地域のモノづくり企業における持続的な発展や、経営課題の解決に取り組みたいという思いから、グローカルへ参画。社内の新規事業立ち上げを中心に、事業戦略から人事組織事業、WEB集客・販促事業におけるコンサルタントを兼務。