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人事制度

【中小企業の人事制度導入】①制度導入のメリットと注意点

社員のモチベーション管理や評価などにより、公正な評価と処遇を実現するための仕組みである人事制度。法で定められている就業規則と異なり、「〇名になったら導入すべき」という明確なルールはなく、導入タイミングは企業ごとに様々ですが、特にこれから成長・拡大を狙う企業においては、自社に合った人事制度の導入は組織の戦力化を加速させる手段として非常に有効です。
本記事では、「人事制度は存在するものの、うまく機能していない」「組織拡大に伴い、新たに導入を検討している」「人材育成に課題を感じている」といった中小企業向けに、人事制度のメリットについて解説いたします。

※人事制度とは、広義に「人材管理の仕組み全般」を指し、労務管理や人材育成のルール、福利厚生なども含みます。最近は狭義の「人を評価し処遇を決めるための仕組み」として等級制度・評価制度・報酬制度の3つを指すことが多く、本記事でも狭義の意味で取り上げます。

人事制度を導入すべき理由とは

①社員の定着率の向上
エン・ジャパンの統計(※)によると、離職の原因TOP3は「やりがいを感じないこと」、「給与が低いこと」、「企業の将来性」です。「評価制度」を明確化することにより、上司が部下を適正に評価できるようになり、納得感のある処遇が実現できます。また、社員1名1名が自身のキャリアビジョンを描きやすい環境を創出することに役立ちます。

②業務レベルの向上
「等級制度」で「会社が社員に期待すること」を明確化することで、社員が現在やるべきことを自ら理解できるようにします。頑張れば報われる仕組みを「目に見える」形にすることで、成長できる環境を整え、自立的な社員の育成を促進します。

③経営理念、経営戦略の実現
経営理念がない企業はありませんが、理想の組織図まで一緒に描けている企業は少ないというのが現状です。人事制度は、自社の「現状」に合ったものを導入するのではなく、「将来」のありたい姿から逆算して設計するものです。人事制度の構築を通して、自社の目指すべき組織図を明確化することにより、経営理念に紐づいた戦略的な組織づくりに繋がります。

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まとめ

人事制度を導入する目的は企業ごとに異なりますが、どの企業においても「経営理念の実現」を掲げており、そのために戦略的な組織が必要であることは同じです。経営理念が会社ごとに異なるように、描く組織図が会社ごとに異なるのは至極当然のことですが、その組織図を実現するための仕組みである人事制度は、本当に御社に合ったものになっているでしょうか。

 

株式会社グローカルでは、地方の中小企業や、地方への参入を検討している中小企業の人事制度導入支援を行っています。詳しくはこちらのページをご覧ください。

白土昴
この記事を書いた人
白土 昴

東京学芸大学で音楽教育を学んだ後、新卒で株式会社ローソンに入社。秋田・青森・宮城を中心にFC店舗のオーナー・アルバイト育成から経営指導まで携わる。2019年6月に株式会社グローカルに入社。自社採用・広報・庶務・アシスタントとして勤務。