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営業戦略

中国マーケットの攻略方法【中小企業の地方営業シリーズ⑪】

東西に長い日本は、エリアによって地域性や文化・歴史が異なり、新たにマーケット開拓を行うためにはそれぞれのエリアに合った戦略を立てる必要があります。

このシリーズでは、地方の中小企業の経営支援を行うコンサルティング会社としての知見を活かし、中小企業やマーケットシェアの低い企業における、新規エリア開拓時の地域別の攻略方法をご紹介します。

本ページは中国編です。

中国マーケットの概要

鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県の5県からなる中国地方。面積は、日本の約8.4%、人口は約6%、都道府県GDPは約5.46%です。そこまでマーケットは大きくないものの、山陽道は関西と九州を結ぶ重要なルートであるため、多くの競合が参入を狙うエリアです。

山陽道は東から、人口152万人の岡山圏、61万人の福山圏、21万人の東広島圏、23万人の呉圏、143万人の広島圏、17万人の岩国圏、27万人の周南圏、32万人の山口圏、23万人の宇部圏、28万人の下関圏へと繋がっています。

山陽道沿いに比べ、山陰地方のマーケットは小さく、24万人の鳥取圏、23万人の米子圏、29万人の松江圏に集約されています。

「西側拠点説」に則り、西から東へ攻めるのが成功の秘訣

軍事戦略を企業の経営戦略に応用したランチェスター戦略によると「西側拠点説」が有効であると言われています。日本の場合、目標地点の西側に拠点を置いて攻めていくと成功しやすいというものです。その考え方に則り、中国地方は西から東へ攻めることをおすすめします。

山陽道の西側の拠点は、下関圏です。しかしながら下関は、福岡県の北九州にベクトルが向いています。そのため北九州とセットで下関を攻略することが、山陽道を攻める第1ステップです。それ以降は、西から東へ順々に商圏を攻略していきます。注意すべきは福山圏です。福山圏はしまなみ海道で四国と、中国横断自動車道で山陰と繋がってる交通の拠点です。山陽道を西側から攻めつつ、山陰・四国地方を併せて攻略することで、この重要な地点を一気に突破したいところです。

山陰地方は、山陽道同様、西から松江圏、米子圏、鳥取圏の順で攻略していきます。

まとめ

中国地方は、「西側拠点説」に則り、山陽道は下関から、山陰地方は松江から攻略するのがおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。

次回は、四国マーケットの攻略方法をご紹介します。

株式会社グローカルでは、地方の中小企業や、地方への参入を検討している中小企業の営業戦略策定支援を行っています。詳しくはこちらのページをご覧ください。

加藤英里
この記事を書いた人
マーケティング戦略事業部
加藤 英里

新卒で入社したリクルートにて、地域振興事業の立ち上げから推進まで9年間従事。プロモーション企画立案、ご当地グルメプロデュース、イベント主催などの他、講演やセミナー講師も務める。2014年5月から現職。BtoB・BtoC問わず、病院・結婚式場・メーカー・レジャー施設などのWEB集客コンサルティングに従事。