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営業戦略

東北マーケットの攻略方法【中小企業の地方営業シリーズ④】

東西に長い日本は、エリアによって地域性や文化・歴史が異なり、新たにマーケット開拓を行うためにはそれぞれのエリアに合った戦略を立てる必要があります。

このシリーズでは、地方の中小企業の経営支援を行うコンサルティング会社としての知見を活かし、中小企業やマーケットシェアの低い企業における、新規エリア開拓時の地域別の攻略方法をご紹介します。

本ページは東北編です。

東北マーケットの概要

青森県・岩手県・秋田県・宮城県・山形県・福島県からなる東北6県は、日本の面積の約18%を占め、人口は約7.07%、都道府県別GDPは約6.21%です。北海道同様、面積が広い一方で人口が少ないエリアであるため、効率は悪いものの、競合もあまり参入していないエリアと言えます。

区分としては、「太平洋側と日本海側」という地理的な分け方をはじめ、「陸奥国と出羽国」という歴史的な区分、「北東北と南東北」という商圏による区分という3パターンで分けられることが多いエリアです。

東京の日本橋から青森市まで繋がる国道4号線と並行し、東北自動車道や東北新幹線が太平洋側を縦断していますが、山形新幹線や秋田新幹線、高速道路などで、日本海側と太平洋側の主要都市が結ばれているのもこのエリアの特徴です。

日本海側を押さえ、そこから太平洋側を攻めていく

東北マーケットの攻略を考えると、人口が155万人で最も多い仙台圏から攻めていこうと考えがちですが、競合が多い上に、日本海側や北東北が手薄になってしまいます。

中小企業やマーケットシェアが低い企業であれば、秋田市や山形県酒田市など、日本海側の主要な都市から攻略していくことがおすすめです。それらを押さえた後に、秋田市から盛岡市へ、酒田市から山形市へ駒を進めます。青森県は、秋田市を拠点に弘前市・青森市から攻めていきます。福島県へは、磐越自動車道が繋がっている新潟市から郡山市を攻めるのも一案です。このように、日本海側からアプローチし、盛岡市・山形市・郡山市を抑えた上で、最終的に仙台圏を攻略するのが弱者の成功シナリオです。

まとめ

敢えて需要が集中している仙台圏や太平洋側から攻めるのではなく、日本海側を押さえた上で太平洋側を攻略していくのが東北マーケットでの戦い方です。ぜひ参考にしてみてください。

次回は、北関東マーケットの攻略方法をご紹介します。

株式会社グローカルでは、地方の中小企業や、地方への参入を検討している中小企業の営業戦略策定支援を行っています。詳しくはこちらのページをご覧ください。

加藤英里
この記事を書いた人
マーケティング戦略事業部
加藤 英里

新卒で入社したリクルートにて、地域振興事業の立ち上げから推進まで9年間従事。プロモーション企画立案、ご当地グルメプロデュース、イベント主催などの他、講演やセミナー講師も務める。2014年5月から現職。BtoB・BtoC問わず、病院・結婚式場・メーカー・レジャー施設などのWEB集客コンサルティングに従事。