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営業戦略

北海道マーケットの攻略方法【中小企業の地方営業シリーズ③】

東西に長い日本は、エリアによって地域性や文化・歴史が異なり、新たにマーケット開拓を行うためにはそれぞれのエリアに合った戦略を立てる必要があります。

このシリーズでは、地方の中小企業の経営支援を行うコンサルティング会社としての知見を活かし、中小企業やマーケットシェアの低い企業における、新規エリア開拓時の地域別の攻略方法をご紹介します。

本ページは北海道編です。

北海道マーケットの概要

北海道は、日本の面積の約22%を占めている一方で、人口は約4.2%、都道府県別GDPは約3.46%となっています。面積の割に需要が少なく、効率の悪いエリアであるため、新規参入をためらう企業も多く、地場の企業が独自に発展している傾向も見られます。

道内の人口の約4割、236万人が住む札幌圏を中心とした道央、39万人の旭川圏を中心とした道北、36万人の函館圏を有する道南、22万人の釧路圏を中心とした道東の4つに分けられます。

また、北海道は、札幌圏も含めて1年の約半分が雪が積もっているため、天候に左右されるようなビジネスを行う場合には、他のエリアと異なる戦略や計画が必要です。

旭川・苫小牧から札幌に向かって攻めるのがおすすめ

需要が札幌圏に一極集中しているため、札幌圏だけを攻めるなら効率はよいですが、その分競合も多い激戦区です。それ以外のエリアは、手薄となりがちですが、商圏が点在しているため、攻略するのであれば優先順位を付ける必要があります。

本州からの物流航路の到着地である苫小牧と、北海道の第2の都市である旭川は、札幌を経由し高速道路や線路で繋がっており、線状の商圏となっています。17万人の苫小牧圏と、旭川圏のそれぞれから札幌圏を目指して攻略していくという戦略がおすすめです。

江戸時代から明治時代にかけて、「北前船」と呼ばれる廻船が日本海側を運航しており、北陸エリアとの交流もさかんに行われていました。今もなお、北海道の物流ルートは日本海沿岸の延長線上にあることから、北海道を攻略する際には、歴史的に見ても北海道は日本海側から攻めていくことがセオリーと言えます。

また、北海道は歴史が浅く、未開拓の需要も多いことから、よそ者や新規参入ビジネスも受け入れられやすいエリアであるとも言われています。

まとめ

北海道マーケットは、商圏が点在しているため、効率が悪く、攻略の優先順位付けが重要となりますが、その分未開拓の需要も多いため、成功する可能性も高いエリアであると言えます。ぜひ参考にしてみてください。

次回は、東北マーケットの攻略方法をご紹介します。

株式会社グローカルでは、地方の中小企業や、地方への参入を検討している中小企業の営業戦略策定支援を行っています。詳しくはこちらのページをご覧ください。

加藤英里
この記事を書いた人
マーケティング戦略事業部
加藤 英里

新卒で入社したリクルートにて、地域振興事業の立ち上げから推進まで9年間従事。プロモーション企画立案、ご当地グルメプロデュース、イベント主催などの他、講演やセミナー講師も務める。2014年5月から現職。BtoB・BtoC問わず、病院・結婚式場・メーカー・レジャー施設などのWEB集客コンサルティングに従事。