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ニューノーマルな時代の飲食店経営に求められるイノベーション

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新型コロナウイルスにより、新しい生活様式による行動が求められている中、最も影響を受けた業界のひとつは飲食業界であることは誰の目に見ても明らかです。従来の事業運営がままならない中、新たな収益モデルを模索している最たる業界とも言えるのではないでしょうか。

飲食店では「売上」と言えば、「店内売上」を指しますが、今では「テイクアウト売上」「デリバリー売上」「ネット通販売上」という売上科目もデフォルトで加わっています。これまでの延長線上にない未来を生き抜くためには、既成概念にとらわれず、ゼロベース思考で事業を見直すことが必須と言えます。

このページでは、飲食業を営む中小企業経営者が戦後最大級の経済ダメージを乗り切るために取り組むべき施策について解説したいと思います。

「飲食店」という定義の見直しによるニューノーマルな飲食店経営

ニューノーマルな時代の飲食店経営に求められるものは、ひと言で言えばイノベーションです。イノベーションというと、小難しい印象を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、原理原則論かつゼロベース思考でシンプルに事業を見直すことに他なりません。

前述の通り、現在飲食店では、売上は少なくとも「店内売上」「テイクアウト売上」「デリバリー売上」「ネット通販売上」の4つに分かれます。「売上=座席数×稼働率×顧客単価」という飲食店の方程式が、ソーシャルディスタンスを確保しなければいけない現状で、一瞬で崩れ去りました。もちろん、ロジック自体はそのまま残っていますが、前提となる座席数が30%~50%減少している以上、事業計画の見直しをすることは大前提です。「テイクアウト」「デリバリー」「ネット通販」と言ったこれまでにはない新たな収益事業をいち早く展開することが求められています。自社のノウハウだけで自走することが難しければ、外部のプロ人材の力を借りて一刻も早く、ニューノーマルな時代に対応する売上のポートフォリオを組み上げる必要があります。

また、売上の最大化を図る施策と並行して、仕入れの改革によるコスト削減やフードロスの削減も大きなテーマと言えます。東京であれば豊洲市場ができたことによる規制緩和で、築地市場においてこれまで仲買事業者しか購入できなかった状況から、小売店や飲食店が直接仕入れられるようになりつつあります。従来の仕入れルートだけに依存するのではなく、直接仕入れを行うことで中間マージンのない仕入れが可能となり、コスト削減に繋がります。また、技術革新により、予約時に事前に注文も受けられる仕組みが整備されることで、先々の需要が読み易くなるため、鮮度の高い食材の仕入れもリスクを抑えて無駄なく行うことができるようになります。こうした技術を積極的に取り入れることで、さらなるコスト削減を進めることが可能です。

飲食店は、戦後最大のピンチを迎えていると言っても過言ではありません。しかしながら一方で、収益モデルを刷新し、新たなビジネスを創り上げるチャンスでもあります。テイクアウトを行うことでコンビニ弁当ニーズを取り込み、デリバリーを行うことで取り込める顧客のエリアを広げ、ネット通販により商圏を全国まで広げることが可能となります。これはビジネストランスフォーメーションというべきものであり、その背景にデジタルトランスフォーメーション(DX)は不可欠となります。ピンチはチャンスと言いますが、飲食店経営において今がまさにその時と言えるでしょう。

まとめ

飲食店は、少なくとも「店内売上」「テイクアウト売上」「デリバリー売上」「ネット通販売上」それぞれに目標を設定し予算達成に務めると言ったビジネスモデルに変わるだけでなく、仕入れコストやフードロスの提言により、従来にはない高収益モデルに転換する必要があります。

逆を言えば、飲食店としてのビジネスモデルが大きく変わるわけですから、従来のビジネスモデルにおいてTOPを走ってきた競合も、改めて横並びの状態から競争することになりますので、これまでのヒエラルキーに縛られない戦いをすることが可能です。

勝ちにいくのであれば、まさに千載一遇の機会と捉え、全力で事業形態の転換を図るときであると思います。

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