columnコラム

TOP > コラム > アパレル業界が新たにWEBで構築するべき販路とは

WEBマーケティング

アパレル業界が新たにWEBで構築するべき販路とは

非常事態宣言を受けて、多くのショッピングモールやデパートが休業となり、多くのテナントもそれに倣うカタチで止むを得ず休業を余儀なくされました。ショッピングモールやデパートでの販路割合の高いアパレル業界では、商品を通販部門に廻し、なんとか売上を維持しようと試みた企業もあったようですが、ECサイトに登録しただけでは思うように売れないのが現実です。
アパレル業界のように基本的に「試着の上、購入する」という、顧客が購入を決定するのに、実物を手に取り素材や質を確かめる必要があるものは、新規顧客獲得の観点で今後どのようにWEBを活用していけば良いのでしょうか。

実際に商品を手に取り、感じてもらうことに勝るものは無し

ショッピングモールやデパートへの出店の意義としては館内を回遊している訪問客を獲得できる可能性があるということが挙げられます。そのお店に用事があってとか、何かを買いに来たついで、たまたまフラフラとしているだけ等、訪問客がその場にいる理由は様々ですが、綺麗にディスプレイされた商品を見て興味を持ち、購入までに至るには、やはり実際に商品を手に取り、感じてもらうことに勝るものはありません。
一方、大手ECサイトにも多くのユーザーが回遊している状態なのは実店舗と変わりはありませんが、初訪問で購入に至ることは、比較検討するのが当たり前の昨今ではなかなか無いであろうことを踏まえると、実店舗のほうが成約率は高いと推察します。特に衣料に関しては、身に着けてみることが重要で、高価格であればあるほどWEBで購入してもらうのは難しいことなのかもしれません。

新規顧客獲得の為に新たに構築するべき販路とは

WEBから直接購入を促すことが難しい商品では、WEB広告を使い、WEBサイトで実店舗に来店を促し、購入してもらう販路を確立するべきではないかと考えます。WEB広告やWEBサイトきっかけでわざわざ来店する顧客である為に、店舗も、ある程度の利便性は求められるとは言え、ショッピングモールやデパートにある必要性もありません。
今後の集客の需要な役割を担うWEBサイトには、従来のブランドイメージや、商品情報のページの他に、デザイナーの想いやこだわり、どのような人に着てもらいたいのかとか、企業のバックグラウンドを伝えるコンテンツが重要になってきます。また各季節で、その時イチオシ商品のランディングページを作成して訴求力を上げるのも効果的だと考えます。
そして、WEBをきっかけに来店する顧客層は今までとは違う顧客=新しい市場の顧客、を獲得していることだと意識するべきです。

まとめ

コロナ共存時代の今後は、人が集まるショッピングモールやデパートは状況によっては休業せざるを得ないこともを考えると店舗を持つリスクが高いです。今後は戦略的にショッピングモールやデパートの店舗割合を減らす企業が増えることが予想されます。

実店舗とは違い、目に見える売上貢献が薄くあまり注力してこなかったWEBサイトですが、これを機に見直し、「商品を売るサイト」ではなく「来店を促すサイト」に設計し直しててみるのはいかがでしょうか?

takayoshi.ishikawa
この記事を書いた人
石川 貴理

東京都出身。某老舗温泉旅館のWEB販売企画係責任者として勤務。自社サイトやOTAの運営・管理、プラン造成を担当。グローカルの支援先でもあり、当時は旅館のスタッフとして本施策の効果を体験。現在は東京に戻りWEB集客支援に従事。温泉と80’sメタルをこよなく愛するアラフォー。