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オンライン診療アプリを元看護師現役コンサルタントが徹底解説!

平成30年3月、厚生労働省よりガイドラインが発表されて以来、オンライン診療は徐々に注目を浴びてきました。

新型コロナウイルスの拡大に伴う大幅な規制緩和と共に、オンライン診療の普及は拡大をみせてきましたが、今年9月以降菅首相によって特例的処置であったオンライン診療を恒久化する動きまで出てきており、今後より一層加速していくことが予想されます。

今回のコラムでは、「オンライン診療と遠隔医療の違い」という内容から「オンライン診療アプリの徹底比較」まで、オンライン診療を始めるにあたり必要なイロハをお伝えしていきます。

1. 「遠隔医療」と「オンライン診療」の違い

前提として、遠隔医療とオンライン診療という2つの言葉は、定義上大きな違いがあります。

前者の遠隔医療とは、「情報通信機器を活用した健康増進、医療に関する行為(※1)」と定義されており、例えばda Vinci Surgical System(ダ・ヴィンチ)を用いた遠隔での手術等もこの定義に含まれます。

一方、オンライン診療とは簡単に言うとスマートフォンなどを用いてリモートで「診察」のような行為を行うことであり、「遠隔医療のうち、医師-患者間において、情報通信機器を通して、患者の診察及び診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムにより行う行為(※1)」と定められています。
(※1 厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」より)

つまり、オンライン診療は遠隔医療に内包される定義となってます。

2. オンライン診療の制度の変更点

遠隔診療とオンライン診療の違いを説明しましたので
続いて、オンライン診療の移り変わりを見ていきたいと思います。

■ビフォー:コロナ前のオンライン診療規制
国内では平成30年代より徐々にオンライン診療の波は広がってきましたが、歴史はまだ浅く、論文も少なかったり、エビデンスも多くはありません。そのためいくつかの特徴的なルールがありました。
例えば
・対面診療の原則
・初診の原則禁止
・医師同席の初診は可能(ex離島のクリニックから都心の専門医の診察を受けるといった状況)
・禁煙外来などの「治療によるリスクが極めて低いもの」はオンライン診療単独でも可能
・患者にリスク等を説明し適切な同意を得ること
といった内容です。身体所見の確認や各種検査が行えない中で医療の質を担保するべく規制が行われてきました。

■アフター:コロナ禍でのオンライン診療規制緩和
しかし今回のコロナ禍において、「時限的・特例的」という条件のもと、規制緩和がなされました。
特に意味合いの大きいものとして、初診の規制緩和が挙げられます。
・遠隔での診断や処方が可能と判断される
・検査が不要
・過去の診療録等を参照できる
などの条件付きではありますが、対面を伴わない初診が可能となりました。

■規制緩和に伴う注意事項
条件付きで初診が可能とはなりましたが、いくつかの注意事項もあります。
例えば過去の診療録が参照できない場合においては、
薬剤の副作用等出現の観点から処方日数は「7日間を上限とする」とされています。
抗悪性腫瘍薬や免疫抑制剤、麻薬・向精神薬の処方もできないなど、その他にもいくつか制限があります。患者が確実に服薬を行っているか、つまりアドヒアランスの確認がオンライン診療では特に難しいため、医療者としても注意していく必要があります。
なお、これらの情報は限定的であるため、詳細は必ず厚生労働省のホームページ等をご参照ください。

 

3. オンライン診療アプリの機能概要と特徴

オンライン診療アプリはこのような変化の中、ベンチャー企業を含め、多くの企業がアプリをリリースしています。
その一方でZoomやSkype等のビデオ通話ツールも発展してきている昨今、果たしてオンライン診療アプリを用いる必然性はどういった点にあるのでしょうか。

 

■一般向けビデオ通話ツールとの違い
一般的なビデオ通話ツールとして、ZoomSkypeTeamsMeetなど種々のものがありますが、オンライン診療ではYaDoc, CLINICS,ポケットドクター、Curonなど様々なアプリがリリースされています。これらの違いはどういった点にあるのでしょうか。

 

■オンライン診療アプリの5つの機能
オンライン診療アプリには大きく分けて5つのシステムがあります。それは「予約」「問診」「診察」「決済」「処方管理」です。
・予約
患者が診察の希望日・希望時間を入力し、医師との予定を調整できる
・問診
医師側がWeb上で既定、ないしはカスタムした問診票を用意し、診察前に患者に回答するように設定できる
・診察
通話、ないしはビデオ通話を用いて、診察を行うことができる
・決済
保険証の確認や、クレジットカードによる決済を行うことができる
・薬の配達
処方箋に基づいて、薬剤を患者宅に配送する。必要時、近所の薬局に処方箋を提出し、直接受け取ることもできる

 

■オンライン診療アプリでは機能が統合されている
このように、オンライン診療アプリでは機能が統合されており、一つのアプリ上でほぼ全てのプロセスを行うことができるのが特徴です。例えばZoomやGoogleフォームなどを組み合わせれば部分的にこれらのことを行うことはできますが、患者側も複数のアプリを横断しなければいけないため、リテラシーの差によって使用可否が左右されます。そういった意味でオンライン診療アプリを用いるのは有効な手立てと言えるでしょう。

 

■患者中心とした医療に強い
患者中心の医療、という観点では厚生労働省の指針においてもいくつか制限があります。例えば
・オンライン診療のメリット/デメリットを説明し同意を得ること
・セキュリティーに配慮すること
・8日以上の処方を行う場合には過去の診療録を参照するなど、一定の条件を満たすこと
・病院側は、処方箋の原本を該当薬局に送付すること
といった内容です。

患者中心の医療を行うためにこのような規定が設けられているわけですが、特に8日以上の処方に関しては必要時過去の診療録や診療情報提供書の確認が必要となり、カルテとの連携が必要になります。また処方箋の管理についてはオンライン・原本の送付という今まで以上に煩雑な作業を生むことになります。このようなオンライン診療独特の業務において、カルテ連携できるアプリを用いた統合的な情報管理は、業務の統一・簡便下に非常に有用となることでしょう。

参照元:https://www.mhlw.go.jp/content/000621247.pdf
「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」

 

4. オンライン診療アプリの5つの主要機能

オンライン診療というとビデオ通話のイメージが強いかもしれません。しかしオンライン診療アプリには、先にも述べた通り大きく分けて5つの流れがあります。これらの機能がどういった役割を持つものか、具体的に確認していきます。

診療フロー オンライン診療アプリの主要5機能
1.予約
2.問診票機能
3.診察機能
4.決済機能
5.薬剤の配達

 

1.予約

オンライン診療を行うに当たり、まず必要な機能がこの「予約機能」です。患者側は希望の診察日時をアプリ上で入力し、その入力内容を医師側のカレンダーに表示したり、診察前にアラートを出したりできます。合わせて厚生労働省の基準に基づいた保険証と身分証明の確認を行う機能が一般的に備わっています。

 

2.問診票機能

問診票機能では、記述式の問診票を準備し、患者に記載してもらう機能があります。問診票はアプリ側が用意している数種類のテンプレートから選んだり、医療機関に応じて独自に作成することもできます。スマートフォンで行うWebアンケートのような形をとっているので、スマートフォンに慣れていない患者でも使いやすくなっています。

 

3.診察機能

診察機能には大きく2つの機能があります。一つはビデオ通話、一つはヘルスデータ管理です。
〇ビデオ通話
ビデオ通話は、パソコン・タブレット・スマートフォンなどを使って会話を行うことができます。アプリによって対応できるデバイスの種類が異なります。
〇ヘルスデータ管理
このヘルスデータ管理については各アプリによって大きく機能が分かれます。具体的には
・医療機関内で既に使用している電子カルテを用いることを想定し機能がない
・患者が持っている特定の血圧計と連動できる
・血糖値のような検査値を取り込むことができる
・各種データをグラフでレポートし、経時的にフォローできる
など、特徴が大きく分かれます。

 

4.決済機能

決済はオンライン決済が主流です。アプリ提供会社の独自オンライン決済システムを用いるものや、「PayPal」のような提携サービスを用いることもあります。オンライン決済における患者側の使用しやすさについてはさほど大きな違いはありませんが、次回対面診療時に合算請求を行える機能もあります。対面を併用しないオンライン診療には使用できません。しかしオンライン決済の煩雑な手順が不要なので、リテラシーが懸念される患者層が多い場合には考慮すべき項目でしょう。

 

5.薬剤の配達

患者へ「院内処方」を送付する場合、ラベルを印刷できたり、自動で配送業者と連携できます。患者ごとに配送予約を行う必要がなく、薬剤部の業務を大幅に減らすことができます。
その一方、患者が自宅近くでの処方を希望した場合など「院外処方」を行う場合、煩雑な作業が伴います。厚生労働省の通知では、処方箋のデータと原本の双方を薬局に送付することが必要とされています。しかしその作業を横断的に行えるシステムは現在のところなく、今後の機能拡張に期待したい点と言えます。

 

6.その他特徴

アプリを選ぶ上で、先の5項目以外に、次のような違いも併せて理解しておくと良いでしょう。

●スマートフォンアプリ vs SaaS
患者側・医療機関側の双方にて、スマートフォン・タブレット上で「アプリ」を用いるのか、Webブラウザから特定のURLでサービスを使用する、いわゆる「SaaS」形式をとるのか大きく2分されます。患者側にアプリのダウンロード料が課されるサービスもあり、アプリインストールの煩雑さ、Chromeブラウザを用いる煩雑さ、など患者側に何が壁となるかを考え、慎重に検討する必要があります。
●Googleアナリティクス連携
Googleアナリティクスとは、Webサイトの運用する際アクセス解析に用いるツールです。
オンライン診療導入によって診療圏は拡大します。これからその効果を最大限追求していくためには、Webでの集患を戦略的に行っていくことが非常に重要です。そのような意味でGoogleアナリティクスのような分析ツールとの互換性はチェックすべき項目の一つと言えます。

 

 

5. 現行のアプリ比較

ここまでアプリの機能をお伝えしましたが、各社が特徴的なアプリを提供しており、すべての機能がどのアプリにも搭載されているわけではありません。数多くのアプリが現在利用されており、情報量が多い中で貴院に合ったアプリ選定をしていくのは困難をきわめます。そのためここでは現在提供されている代表的なオンライン診療ツール8個を例に挙げ、検討すべきオンライン診療アプリを徹底検証していきます。

(紹介サービス一覧 /50音・アルファベット順)
ポケットドクター:MRT株式会社
CARADAオンライン診療:株式会社カラダメディカ
③CLINICS:株式会社MEDLEY
curon:株式会社MICIN
LINEヘルスケア:LINEヘルスケア株式会社
LiveCallヘルスケア:スピンシェル株式会社
RemoteDoctor:株式会社アイソル
YaDoc:株式会社インテグリティ・ヘルスケア
(紹介サービス一覧 /50音・アルファベット順)
ご紹介する情報は2020年6月現在、各社のホームページ上で掲載されていることを基に記載しています。

 

  • 総合的機能が揃ったアプリ3種類

 

①デバイス間連携が魅力 〜ポケットドクター
ポケットドクターは予約から決済まで基本的な機能を一括装備したオンライン診療アプリと言えるでしょう。特徴的な機能として、現時点で血圧計・体重計・体組成計・AppleWatchのようなウェアラブルデバイスと連携し、バイタルデータを取り込むことができます。循環器患者など日々のバイタル変動や、遠隔診療の懸念点である内服のアドヒアランスを確認していきたい患者が多いクリニックでは使いやすいアプリです。今後、血糖測定器や、海外では心電図を計測できるAppleWatchの心電図機能との連携ができるようになると、より診療の幅が広がることが期待されます。

 

②ベースのプラットフォームが売り 〜CARADAオンライン診療
CARADAオンライン診療は同じく基本的な機能が実装されている総合的なオンライン診療アプリです。薬の集荷機能がある、自社のカルテアプリと連携予定、というような機能面のメリットもありますが、何より大きいのは健康相談サイトである「CARADA健康相談」のバックグラウンドがあることです。この相談サイトでは、心身の悩みに対して医師・薬剤師・看護師・管理栄養士・カウンセラーからサポートを受けることができるアプリとなっており、このサイトとの連携の可能性に期待したいアプリです。一方で、オンライン診療の使用ごとに患者がアプリ利用料500円を支払わなければいけないため、費用に敏感な患者が多い場合は一考の余地があると言えるでしょう。

 

③シェアNo.1 〜CLINICS
MEDLEYが運営しているCLINICSは、おそらく現在のオンライン診療業界で一番認知度のあるアプリで、富士経済の2020年のレポートによるとシェアNo1となっています。オンライン問診機能・ファイル共有といった診察時に役立つ機能だけでなく、同社のカルテとの連携やスタッフ管理や患者の待ち状況のラベリングなど、現場で働く医師や看護師、医療事務スタッフが欲しい機能を多く実装しています。患者側に負担額がない点も、導入しやすいポイントの一つです。

 

  • 個性派オンライン診療アプリ3種類

④固定経費ゼロ! 導入しやすいアプリ 〜curon
株式会社MICINの運営するcuronの1番の特徴は、なんと言っても初期導入費・月額固定費が0円である点です。他社と比較すると手数料が「4%」と若干高めに設定されていますが、「対面診療がメインだけど、時々オンライン診療も始めようかな」というオンライン診療患者がそこまで多くない医療機関にはオススメのアプリです。そのような導入経費の低いcuronですが、問診/ビデオ通話/決済/薬の集配機能といった基本的なシステムが整っていることも魅力の一つです。一方、細部の機能ではバイタル等のデータ管理に患者側の手入力が必要であるため、少し患者側に手間がかかってしまう点はデメリットとして挙げられます。

 

⑤今後の可能性に期待! 〜LINEヘルスケア
LINEヘルスケアは、正確にはオンライン診療アプリではなく、オンライン相談アプリに分類されます。ビデオ通話による診察等はなく、オンライン診療を受ける前の相談を対象としたサービスで、LINE上でのチャット相談が主となります。相談システム自体は他のオンライン診療システムとは比較するまでもありませんが、注目すべきはその背景です。LINEによる「新型コロナ対策のための全国調査」が記憶に残っている方も多いのではないでしょうか? 日本最大級のSNSが行ったこの調査の裏で、医療相談の受け皿となっていたのが実はこのLINEヘルスケアだったのです。またLINEヘルスケア自体が、28万人もの医師が登録している日本最大級の医療情報サイト運営会社であるm3とLINEが共同出資して作られた企業なのです。日本最大級のSNSと日本最大級の医師が集まるサイト、まだ大きな動きはありませんがこの2つが合わさった「LINEヘルスケア」の今後の動向には要注目です。

 

⑥オンライン特化型アプリ 〜Live Callヘルスケア
元々オンラインビデオ通話アプリLiveCallの運営をしていたスピンシェル株式会社が運営する、総合型オンライン診療アプリ。基本的な機能は備わっていますが、その特徴は特にSaaS型サービスとGoogleアナリティクス連携にあると言えるでしょう。
SaaSとはSoftware as a Serviceの略で、アプリのダウンロード・インストールが必要なく、Internet ExplorerやMicrosoft Edge、Google Chromeと言ったWebブラウザ上で完結するサービスです。アプリをダウンロードする必要がなく特定のURLにアクセスすれば良いため、(もちろん患者側が”アプリのダウンロード”or”URLへのアクセス”のどちらが楽か、という議論は残りますが)患者側の操作が簡便に済むことが考えられます。これは他社にはない点です。
またもう一つのGoogleアナリティクス連携は、特定のサイトへ訪れたユーザー(この場合でいう患者が主)が、
・どこに住んでいる
・どのぐらいの年齢層か
・いつの時間帯に
・どう言った経路(Googleで検索してきた、Web広告から流入していきた、など)で
・何分ぐらい閲覧した
などがわかる分析ツールです。まだ受診対象となる患者が限局されている状況では、Googleアナリティクスの分析はまださほど必要ないと思われます。しかし今後診療圏が拡大し、より遠方の患者の対応も行うようになったり、集患のためにWeb広告を展開するようになるとこう言った分析は必要になってくると思われます。そう言った意味で、今後の診療スタイルを大きく変える可能性を秘めていると言えます。

  • 大手開発元のアプリと、大手病院への導入実績のあるアプリ2種。

⑦実は大手カルテ開発元が手掛ける 〜RemoteDoctor
電子カルテの開発・導入を手掛ける株式会社アイソルが運用しているオンライン診療アプリ。実は、病院で多く採用されている富士通の電子カルテシステム「HOPE」を手掛ける企業でもあるため、(詳細は書かれていませんが)「既存の電子カルテ・予約システムとの連携も可能。」という機能には可能性を感じずにはいられません。例えば既に「HOPE」を導入している大病院などでは、導入の敷居が低くなりそうです。また生活習慣病患者の「食事写真」「血糖」「血圧」などの自己管理データを医師と共有できるため、糖尿病内科や循環器内科のような診療科とは相性が良いと言えます。

 

⑧あの虎ノ門病院でも導入 〜YaDoc
元循環器内科医が会長を務める株式会社インテグリティ・ヘルスケアが開発したアプリ。都内有数の病院である虎ノ門病院の睡眠センターでの導入実績があります。細かな項目に対応したモニタリングデータや、ウェアラブルデバイスとの連携、さらには各疾患・診療科に特化した問診テンプレートが準備されており、医師が欲しいと思う機能に手が届くサービスを展開しています。利用料金は比較的高めですが、決済額に応じた利用料等の明記はないため、患者人数によっては費用を安く運用できる可能性もあると思われます。

6. 明日から実践可能! オンライン診療で患者からの印象をよくする3つの改善点

アプリの選定が終わった後は、実際にオンライン診療アプリを利用していくフェーズになります。オンライン診療では対面診療と比べ、身体所見の確認方法も患者に与える印象も大きく異なります。患者に与える印象をより良くするために、気軽にできることはどのようなことがあるでしょうか。

 

①顔を明るく:ライトの当て方を工夫する or ビデオ通話用ライトを購入する

ビデオ通話時、スマートフォンやパソコンのカメラを見つめながら話すと思います。その時に気を付けたいのが顔へのライトの当たり方です。
診察室の構図として壁に向かい合った机にパソコンがあり、医師は壁に向かって座る、というスタイルが一般的です。診察をするときは大変使いやすいこの構図ですが、ビデオ通話をする際はネックとなってしまいます。実はこのレイアウト、顔が陰になり暗くなることが多いのです。顔が暗いとビデオ通話の相手への印象も暗くなってしまいます。そのため印象をちょっとよくする方法として、例えばデスクライトを顔に向けてみる、市販されているビデオ通話用のライトを使ってみる、といったことができます。なお、応用編として、近年使うことが少なくなったシャウカステンを点灯していただくのも手かもしれません。

 

②視線をフラットに:見下ろし対策にPCスタンドを使ってみる
通常、パソコンは机の上におき、医師は顔を画面に向けながら診察を行います。この体勢、特にノートパソコンを用いるときには、実は患者を見下ろすような構図になってしまいます。この構図はベッドに臥床している患者と話す時などによくみる構図ではあります。しかし患者側に立ってみると、この見下ろされる視線は、かなりの圧迫感を感じてしまいます。
患者は不慣れなビデオ通話を操作しながら症状を説明しなければならず、さぞ不安感が強いです。よりリラックスでき、効果的な問診とするためにも、視線をフラットにしていくことは重要です。これは、パソコンを台の上に置いてみたり、市販のPCスタンドを用いることで簡単に改善することができます。
ちなみにオンライン診療アプリの開発各社がホームページに載せている診察場面の画像は、視線を上げカメラとフラットな画像になっていることが多いです。

 

③聞き取りやすい発声:話し方に注意する
これは言わずもがなですが、回線の状況や使用している機器によって、話が聞き取りづらくなってしまうことは、Zoomをはじめどのようなビデオ通話アプリでも存在します。そのためゆっくり、はっきり、比較的大きな声で会話をしていくことで、患者からの印象を良くすることができます。聞き直しが多い会話は非常にストレスフルとなってしまいますので、普段の診察同様、会話の仕方には注意してみてください。

 

 

7. オンライン診療で行うべき集患施策

オンライン診療の準備が終わったら、最後に考えるべきことは集患です。オンライン診療アプリを最大限に活用し、診療圏の拡大を図る施策を実践することで、医療機関の収益を大きく改善できる可能性を秘めます。

 

①オンライン診療による診療圏の拡大
クリニックでは主に近隣住民を対象に集患を行うため、比較的地域住民に目の付きやすい広告が選ばれてきました。例えば駅看板や電柱看板、タウンページといった媒体です。しかし、現時点の特例下では初診からオンライン診療を受けることができ、診療圏は大幅に拡大しているといえます。更に今後、菅首相の施策次第では初診の規制が更に緩和され、よりオンライン初診への敷居が下がることが予想されます。

この転機を機に、オンライン診療を活用するためのWEB広告展開をしない手はないでしょう。

 

②オンライン診療において注目すべき2点
オンライン診療の受診には、保険診療でも自由診療でも、対面診療とは大きく違ういくつかプロセスがありますが、
ここで今だからこそ特に注目すべき点が2点あります。

 

1)ターゲットとインターネットの親和性
1点目はまず、オンライン診療のターゲットはある程度インターネットに慣れている点です。オンライン診療を見つけることができる、ということは普段からインターネットでの情報収集をし、対象の医療機関を探し当てることができた人であるため、インターネットやアプリへの親和性が高いと言えます。

 

2)オンライン診療の認知度の低さ
2点目は、オンライン診療の認知度がまだ高くない点です。特に初診患者の場合、オンライン診療という言葉を聞いたことがあっても、自身の必要としている診療がオンライン診療の対象となっているか認識している人はごくわずかです。そのため、オンライン診療を拡充していくには自院の情報やオンライン診療への対応状況を積極的に患者層へ伝えていく必要があります。

③診療圏拡大とターゲットを踏まえた広報戦略
診療圏の拡大している現状と、注目すべき点を踏まえ、オンライン診療を行う医療機関が実施すべき2施策をご紹介します。

1.ホームページのリニューアル
「インターネットに親和性が高い」ターゲットに対し、自院のオンライン診療の認知度を上げる施策の手始めに、
自院のホームページのリニューアルをお勧めします。

コンテンツが豊富で優れたユーザーエクスペリエンス(ユーザーの操作性)のサイトを作ることで、
・医療を必要としている
・オンライン診療アプリを用いることができる
患者層により具体的なアプローチを行うことができます。

ホームページは維持が大変だったり、新設・リニューアルに高額な費用がかかるイメージがあると思います。しかし実は、
・24時間稼働している
・一度制作してしまえば一定期間使い続けることができる
という点でコストパフォーマンスの良い広告媒体のひとつです。

ホームページは一度リニューアルをすると概ね3年間は大幅な改修が必要ないと言われていますので、例えば3年間でかかる駅看板の広告費用と優れたコストパフォーマンスであることがお分かりになるかと思います。
また(医療広告ガイドラインの範囲内ではありますが)他院と差別化したり、オンライン診療に積極的に取り組んでいることを患者に積極的に伝えられる点において、クリニックの強みをアピールできる意味でも優秀なツールの一つです。

 

2.検索広告への出稿
もうひとつ、ホームページと共に検討したいのが、検索広告(GoogleやYahoo!などで検索時、画面上部に表示される広告)です。検索広告はユーザーが検索したキーワードに紐付けて広告を表示できるため、クリニックに来院しそうな特定層に絞り込んでアプローチを行うことができます。
先に述べたとおり、そもそもオンライン診療への認知はまだ多くありません。そのため検索広告から自院のホームページにアクセスする導線を敷くことで、ターゲットがオンライン診療対応を知るきっかけとすることができます。また、検索広告を展開することでホームページへの訪問者数も増加し、SEO(≒検索エンジンで検索されたときの表示順位)の向上にも繋がり、露出が増えることで新規の患者をより一層を取り込むきっかけにもなります。

 

 

まとめ

オンライン診療は規制緩和がなされ、大きな転換期です。特に「オンライン初診」の解禁はクリニックや中小病院において、診療圏を大きく変えるきっかけとなることでしょう。まだ各医療機関がオンライン診療やWEBマーケティングに大きく繰り出していない今、いち早くオンライン診療とWEBマーケティングへ注力することは、診療圏を大きく拡大し、優位性を確保するきっかけとなり得ます。この機会に展開を検討されてみてはいかがでしょうか。

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