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【宿泊施設】インスタグラムを活用した集客戦略

ここ最近、旅行の思い出をシェアするだけでなく、旅行の行き先や旅館・ホテルを探す手段としてインスタグラムを使う人が増えていると言われています。

実名型旅メディア「Stayway」の調査によると、旅行プランの参考情報で1番目に重視するものとして、20代の26%がインスタグラムと回答したそうです。写真や動画がメインのインスタグラムは、視覚的にその旅館やホテルでの滞在を想起させやすいことから、旅館・ホテルにとって、親和性の高い集客ツールとも言えます。貴施設を知らない人にも偶然の発見性で見つけてもらえる可能性がある他、日本語がわからないインバウンド旅行客にも魅力を訴求できることも魅力です。

ここでは、インスタグラムを使ってどのように旅館・ホテルへの集客に繋げるか、その戦略についてお伝えします。

インスタグラムを使ってどのターゲット層を狙うか明確にする

SNSなどを活用した情報発信を行う際に、「どのような情報を発信するか」ということから議論を始めがちですが、まずは「そのツールでどのターゲット層を狙うか」を明確にすることが大切です。インスタグラムについても、20代は26%が旅行プランの参考情報として最も重視していると回答しているのに対し、30代・40代は10%、それ以降の年代においては、その割合はさらに低くなることが予想されます。ターゲット層によって、自社の旅館やホテルに対して魅力を感じるポイントは異なるため、集客ツールごとに、どのターゲット層を狙うのかを最初に設定しておきましょう。

その際には、「20代の若い女性」というような大まかなターゲット設定ではなく、ペルソナと呼ばれる、年齢や家族構成、職業、趣味、休日の過ごし方など、細かい事象まで明確に落とし込んだターゲット設定を行うことがおすすめです。ターゲットをより具体化することで、ターゲットの抱えるニーズが明確になるため、「ニーズを喚起できる投稿」という観点でネタ探しもしやすくなります。

ターゲットにどう感じて欲しいかという観点で投稿のコンセプトを決める

基本的には無料で使えるインスタグラムですが、ネタを探し、写真を撮って投稿するという一連の作業は、人手不足の旅館・ホテルにおいて、負担が少なくありません。せっかく取り組むからには、集客に繋がる成果を出していきたいものです。

そのためにも、ターゲットを決めた後に、投稿のコンセプトやルールまである程度決めておくことをおすすめします。コンセプトは、自社のインスタグラムの投稿を見て、「ターゲットにどう感じて欲しいか」という観点から決めていきましょう。「親しみやすさを感じてもらい、ファンになって欲しい」「特別なときに行きたい憧れのホテルとして見られたい」など、目指す状態を決め、そのためにはどのような投稿(ネタや撮影方法など)をどのように行っていく(ハッシュタグの付け方や投稿頻度など)べきか、具体的なルールに落とし込んでいくことが重要です。

継続的に発信し続けることが何よりも重要

撮影は、一眼レフのような本格的なカメラがなくても、スマートフォンのカメラ機能でも十分な画質が得られます。ターゲットやコンセプトによって、写真の構図を工夫する、アプリのフィルター機能を使ってみる、など簡単な工夫も行ってみるといいでしょう。

インスタグラムの活用において大事な点は、


①ターゲットやコンセプトに沿っていること

②継続的に撮影・画像の配信を行えること
③「#(ハッシュタグ)」を戦略的に付けること


です。

①については前述の通りですが、②は非常に重要です。

投稿内容を厳選することも大切ですが、それ以上に定期的に配信を行うことによってフォロワー(定期的に投稿を見てくれるユーザー)を増やし、発信力を向上していくことが最優先事項です。そのためにも写真撮影はスマートフォンで行うなど、作業負荷の軽減も検討すべき事項です。

また③については、「#(ハッシュタグ)」機能を戦略的に用いていくことが拡散成功の可否を分けます。ハッシュタグとは、投稿に関連する単語を「#」とともに本文内に挿入することで、ターゲットとなるユーザーに自社の情報を見つけてもらいやすくする方法です。何かしらのニーズを抱えたユーザーは、ハッシュタグで検索していることも多いので、新たなターゲットとの接点が生まれる可能性があります。また、同じハッシュタグを付けることで、関係する投稿を容易に参照できるようになるため、投稿の際には一貫したハッシュタグもつけておくこともおすすめです。情報がまとまり、認知度向上にも繋がりやすくなります。

まとめ

旅館・ホテルにおけるインスタグラムの活用は、以上のように戦略的に行うことで、新たなターゲット層の開拓や認知度向上に有効です。「最近流行っているからやってみる」ではなく、アプローチしたいターゲットや実現したい状態を明確にした上で、上手に活用していきたいものです。

重光洋亮
この記事を書いた人
コンサルタント
重光 洋亮

元看護師。新卒で日本赤十字社医療センターに就職。SCU(脳卒中ケアユニット)・脳神経外科・神経内科を経験したのち、2020年から株式会社グローカルに入社。広島県出身。第2の故郷は岩手県陸前高田市。